EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

2016年春、EDWORD RECORDSから1通の招待状が届いた。4月21日(木)にキックオフ・イベント『EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1』が行われるという。じんの活動の新たな一歩がここからはじまるようだ。そこで、活動ログとしてイベント・レポートと、じんへの取材をまとめた言葉を記録していこう。

 

「言葉」「音」「空間」「文字」「絵」…。

“創造は想像を超える”

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

イベント当日、会場に選ばれたライブハウスSHIBUYA WWWは、エントランスがふだんと雰囲気が変わっていた。案内をしてくれたブランドマネージャー清水聖太郎氏によるとEDWORD RECORDSとは、じんを含むクリエイティヴ・チームであり、今日はそんな世界観を表現しようと空間演出がほどこされているという。どことなくSF映画『ブレードランナー』を彷彿とさせる退廃的なスチームパンク風なイラスト、額縁、標識、ブラウン管のTVモニターが設置された、まるでダンジョンのような雰囲気。そしてロビーやホワイエには、そこはかとなくノイジーなBGMが鳴り響いていた。秘密基地に案内されたかのような、そんな非日常的な空間が広がっていたのだ。

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

「EDWORD RECORDSの“EDWORD”っていう言葉は造語なんです。文字の“O”が通常は“A”であって、“EDWARD”だったら人名で使われている言葉なんですよ。“O”に変えることで“WORDED”をアナグラムで表現しています。“WORDED”は、僕の創作活動の信条なんですよ。EDWORD RECORDS=言葉によって表現されたレコーズ。音楽や小説、コミック、アニメという記録たち。言葉というのは広義的な意味であり、ストーリー、原作、思想を大事にしていきたいなと思って名付けました。」by じん

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

イベント当日は、主宰であるEDWORD RECORDS所属アーティスト、じんと親交の深いアーティスト4組がライヴゲストとして招かれていた。じんが直接ブッキングしたそうだ。トップバッターは、じんのライヴ・サポートを務める白神真志朗(B、G、Vo)のユニットであるステラ・シンカ、じんとは北海道でのライブハウス時代からのつきあいであるメンバーが所属する3人組ギター・ロックバンドのサイダーガール、同じく北海道での音楽学校時代からのつきあいであるダンサブルなロックバンドphatmans after school、じんとは相思相愛なクリエイター田口囁一(Vo,、Key)によるプロジェクトである感傷ベクトルという4組だ。ステラ・シンカでは、後半2曲でじんが共演するなど、ここでしか観られないスペシャルなステージが展開された。

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

イベント終盤、じんは5組目としてトリで登場した。オープニングは「Inner Arts」だ。じんの21作目の楽曲であり、PS Vita用ゲーム 『IA/VT-COLORFUL-』の主題歌となったナンバーである。ゲスト・ヴォーカルを迎えず、自らヴォーカルとギターを担当することで、さらなるネクストな表現ワールドへと足を踏み入れていたことが興味深い。続いて、激しいギターカッティングが印象深いダンサブルにファンキーなロックチューン「夜咄ディセイブ」が繰り広げられていく。さらに新曲「solitude」も披露された。

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

MCでは「新しいクリエイティヴ・チームを立ち上げました、EDWORD RECORDSです。ここでは、音楽、小説、漫画、そしてアニメなどを、作っちゃおうって思っているんです。」と簡潔に語った。ライヴ後半には『カゲロウプロジェクト』の人気曲「ロスタイムメモリー」が登場しオーディエンスの盛り上がりが最高潮に達しながら、ryo(supercell)とスプリットシングルとしてリリースした「Sky of Beginning」の本人歌唱ヴァージョンで本編は終わりを告げた。その後、アンコールに答えて「カゲロウデイズ」、「サマータイムレコード」という人気チューンが展開されていく。ギターロックとして完成度の高い、今やテン年代のロックアンセムといっても過言ではないレジェンダリーなナンバーに酔いしれた夜だった。

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

「EDWORD RECORDSというチームは、“レコーズ”っていうとやっぱり音楽レーベルをイメージして誤解されてしまうかもしれないけど、そうでは無いんです。ストーリー原作であったり、音楽であったり、様々なエンタテインメントを発信していくクリエイティヴ・チームでありたいと思っています。音楽だけにとどまらず、いわゆる『カゲロウプロジェクト』で展開したメディアミックスと言われる手法を、一つの思考からちゃんと正しくクオリティーの高い状態で結実していきたいんです。イベント・タイトルで使った『Worded Geeks』という言葉にはこだわりがあって、酔狂している人たちといいますか、誇り高い言葉として起用しています。今回イベントはVol.1だったんですけど、次回Vol.2は音楽イベントでは無いかもしれません。それぐらいフレキシブルなチームでありたいと思っています。」by じん

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

今後、EDWORD RECORDSでは、様々なプロジェクトを展開していくことを宣言している。夏には『カゲロウデイズ』の新作小説もリリースされ、冬には製作委員会に名を連ねる『カゲロウプロジェクト』の劇場公開アニメ作品『カゲロウデイズ -in a day’s-』が全国のTOHOシネマズ MX4D™シアターで上映されるという。さらに、じんがバトル漫画の麒麟児・沙雪との新ユニット「ZOWLS(ゾウルズ)」を結成。月刊コミックジーン7月号(6月15日発売)より、ZOWLSによる原作の新連載『NIRVANA(ニルヴァーナ)』も控えているそうだ。

 

EDWORD RECORDS Presents- Worded Geeks Vol.1

「EDWORD RECORDSを一言で表現するとしたら単純ですけれど“ワクワクする作品を作る”。それが根底にありますね。まぁ、もう少しかっこいい言葉でヴィジョンを説明したいと思ってるんですけど(笑)。“次は何をしてくれるんだろう?”っていう期待感を持ってもらえるようなクリエイティヴ集団として文化的に貢献したいと思っています。そんな大義があるんですよ。」by じん

 

大きな声ではいえないが、ライヴ会場には様々な著名クリエイターが訪れていたことが気になる。終演後の関係者挨拶も多くのクリエイターでいっぱいだった。もしかしたら今後、コラボレーションが実現するのかもしれないと思うとワクワクがとまらない。音楽を軸に、様々なエンタテインメントが展開されていく新星クリエイティヴ・チーム、EDWORD RECORDSから目が離せなそうだ。

 

テキスト:ふくりゅう(音楽コンシェルジュ)